飛梅

3飛梅

道真公を慕って
飛んできた梅の木

道真公は、幼い頃よりこよなく梅を愛していらっしゃいました。いわれのない罪で左遷される折、自邸の庭の梅の木に、次のような歌で語りかけました。

東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ
(春風が吹いたら、その匂いを大宰府まで送っておくれ、梅の花よ。私という主人がいないからといって、春を忘れてはならないぞ)

するとその歌に応えるように梅の木は、道真公を慕って、一夜のうちに京都から大宰府まで飛んできたと伝えられています。

飛梅は、色玉垣という極早咲の八重の品種で、毎年境内の梅に先駆けて開花します。まるでそれを合図とするように、約200種類6,000本の梅が咲きほこり、境内は馥郁とした香りに包まれます。