麒麟像・鷽像
端正な造形で
ご参拝の皆様を見守る
麒麟像と鷽像は、嘉永5年(1852)に、博多町人たちにより制作、ご奉納されました。
麒麟は、徳をもって世を治める王者が表れた時に、姿を見せると言われる中国の空想上の聖獣で、誠の心を貫かれた道真公の生き方と重ね合わせて制作されました。かつては2体存在しましたが、戦時中に金属供出を求められましたが、1体だけが奇跡的に免れ、その秀逸な姿を現代まで伝えております。
鷽は、知らず知らずのうちについた嘘を誠と替え、人々に幸せを運ぶと信じられている鳥です。毎年1月7日の夕刻には、当宮境内に多くの参拝者が集まり、木鷽を取り替えあう「鷽かえ神事」が行われています。また、かつて御本殿造営中に蜂が境内に巣を作ってしまい作業が滞っていたところ、鷽の群れが訪れ、蜂を追い払ったという伝承も残され、天神さまの守り鳥として大切にされています。