御本殿

1御本殿(改修中)

菅原道真公の
御墓所の上に建つ

延喜5年(905)、道真公の御墓所に門弟の味酒安行が廟を建てたことが、太宰府天満宮の始まりです。延喜19年(919)に醍醐天皇の勅命を受け最初の御社殿が造営され、数度に亘って兵火で焼失した後、現在の御本殿は天正19年(1591)に筑前国主小早川隆景によって造営されました。

正面に6本の柱を用いた五間社流造で、堂々たる檜皮葺の屋根、唐破風造りの向拝、細部にまで施された美しい装飾など、安土桃山時代の豪壮華麗な建築様式を、造営から430年以上経た現代にまで伝えており、国の重要文化財に指定されています。

また多くの神社とは異なり、御本殿の前に幣殿や拝殿を設けず、回廊に囲まれた広い前庭に池を引き入れた形式は、平安貴族の邸宅を模したとも伝えられます。これは御本殿にお鎮まりになる道真公を慕い、終のお住まいになぞらえたとも考えられています。

現在、令和9年に迎える「菅原道真公1125年太宰府天満宮式年大祭」記念事業の一つとして、124年ぶりの大改修を行っています。令和8年頃の竣工までの間、道真公の御神霊(おみたま)は仮殿にお遷りになられています。